～ボトックス注射について～その①
～ボトックス注射について～
ボトックス注射とは、しわやたるみが気になる部分の筋肉に注射して、しわ・たるみを目立たなくし、若々しいお肌を手軽に取り戻す治療法です。ボトックス（ボツリヌストキシン）とは、ボツリヌス菌から人体に有用なタンパク質だけを抽出した薬剤です。ボツリヌストキシンには、アセチルコリンの放出を阻害する作用があり、局所的に筋肉の収縮を抑制することでしわの軽減や、発汗を抑える効果があると言われています。
ボトックスは本来、米国アラガン社の登録商標の薬剤のことを指しますが、「ボトックス」という呼び名の方が一般に浸透してしまい、他社の「ボツリヌストキシン」であっても「ボトックス」という呼び名が使われています。
ボトックスをシワに注射することにより、筋肉が弛緩し、それを補うように周囲の筋肉が皮膚をひっぱる事で、シワが消えます。また、効果が持続する間はシワが出来にくくなります。
現在日本においては、
ワキ汗治療には保険適用で「ボトックス®」
眉間のしわ治療には（保険適用外）「ボトックスビスタ®」
の使用が厚労省より承認、推奨されています。
〇代表的なボツリヌストキシン製剤はアメリカの『ボトックスビスタ』、イギリスの『ディスポート』、ドイツの『ゼオミン』、韓国製の『リジェノックス』などがあります。
ボトックスビスタ（BOTOX VISTA®）は米国アラガン社が製造販売する世界で最も使用されているボツリヌストキシンです。
米国FDA、日本の厚労省をはじめ、様々な国で保険適応、認可を受けている製剤で、安全性は十分高いものです。
2009年に厚労省にも承認されており安心・安全・高品質で満足度の高いものになります。
ディスポート（Ｄｙｓｐｏｒｔ）は英国のIpsen社製のA型ボツリヌス菌毒素で、主にヨーロッパで用いられています。
眉間のしわ（眉間のしわ）の治療用として2009年にFDA(アメリカ食品医薬局)により承認されました。 ボトックスの作用と同じ働きをします。 ボトックスと比べ幾分早く効果が現れる分、薄れるのもいくらか早くなります。
ゼオミン（ＸＥＯＭＩＮ）はドイツのメルス社製の新しい高純度ボツリヌス毒素製剤です。
2011年7月にFDA(アメリカ食品医薬局)認可を取得し欧米で使用されており効果・安全性が認められています。ボツリヌス製剤には複合タンパクが含まれているので、繰り返し施術を受けることによって、中和抗体を作り出してしまうことが稀にあります。その結果、耐性ができてしまい、ボツリヌス製剤の効果が減弱してしまいます。ボトックスよりも複合タンパクなどの異物を極力取り除いた、純度の高いボツリヌス製剤がゼオミンです。繰り返し使用やボトックス注射を受けていても治療可能となります。
リジェノックス（REGENOX）は韓国製のボトックスです。
ボツリヌス製剤の後発医薬品に当たる、いわゆるジェネリック薬です。
美容大国韓国で開発されたもので臨床治験済みであり、さらにジェネリック薬のため他製品と比べ比較的安価であり、コスパの良い製剤です。
【適応について】
○表情じわ
ボトックス注射により、メスを使わず短時間で眉間や額、目尻などの表情じわを改善します。
定期的に治療を継続することで、これからできるしわが深くなるのを予防する効果があります。
【このような表情じわに】
- 額…眉毛を上げたり、上を見上げる時にできるおでこの横じわ
- 眉間…顔をしかめたときにできる縦じわ
- 目尻…しわの形から「カラスの足跡」と呼ばれる笑ったときにできるしわ
- 目の下…目の下にできるちりめんじわ
- バニーライン…笑ったときや顔をしかめたときにできる鼻の横じわ
- 上口唇…口をすぼめたときにできる唇の上の縦じわ
- オトガイ…あごの梅干しじわ
○エラ張り・小顔ボトックス
エラが張っている原因が骨格ではなく咬筋の盛り上がりの場合、盛り上がったエラの筋肉（咬筋）にボトックスを注射すると、筋肉の動きが抑制され、1～２ヵ月後からエラが小さくなり、フェイスラインがシャープになり小顔になることが期待できます。また、ボトックスにより咬筋の動きが和らぐため歯ぎしりの改善にも効果があります。
○ワキ汗ボトックス
ボトックス注射は多汗症の治療としても効果的です。ボトックス注射は、交感神経の末端で発汗を促すアセチルコリンの分泌をブロックするため、発汗が抑えられます。汗の分泌が多くなる夏の前に注射するのがお勧めです。
【持続期間】
顔のシワは治療後から2〜3日で効果があらわれ、3〜6ヶ月程度効果が持続します。エラにボトックスを注入した場合は、効果がでるまで1ヶ月程度かかりますが、1年ほど効果が持続します。
【リスク・副作用】
〇ボトックス治療中に毛細血管を損傷し、内出血を作ってしまうことがあります。放置しても1～2週間で吸収されます。
〇効きすぎる：効きすぎることで、表情が不自然になる場合があります。（ボトックス注射をすることで表情じわを作る筋肉を弛緩させるため）
広範囲に強く効果がでてしまうと笑っているのに苦笑いのような表情になってしまうのです（特に目尻のボトックス）。
また、おでこの筋肉は目を開くのを助ける作用があるため額のしわはなくなったが、目が小さくなった、まぶたが重いといった変化を自覚する場合もあります。
〇不適切な手技により、眼瞼下垂が生じえますが、きちんと適切に治療すればまず起こりえません。
薬剤が多過ぎると硬い不自然な表情になりますし、少なすぎると十分な効果を得ることができません。不適切な場所に注射すると、目がつり上がってしまったり、眼瞼下垂の症状が出ることがあります。
安心な施術を受けるための判断基準にＶＳＴ認定医という資格があります。
VST認定医とは
VSTとは、アラガン・ジャパン株式会社が製造販売承認を取得した製品を使用し、施注資格を受けた医師が、確かな技術に基づき施術する治療を「VST：Very Sophisticated Treatment」とよびます。患者様にとって信頼できる施注資格を有する医師のことを指します。この認定があるかどうかで医療機関選びの参考にもなる資格です。
【禁忌】
以下の方はボトックス治療を受けられません。
【注意点】
- 妊娠する可能性のある婦人は、投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは避妊する。
- 男性は、投与中及び最終投与後少なくとも3ヵ月は避妊する。精子形成期間に投与されることを避けるため。
- 投与後、脱力感、筋力低下、めまい、視力低下が現れることがあるので、車などの運転は注意してください。
【施術の流れ】
- カウンセリング：ボトックス治療の概要や注意点などの説明。
- お顔のチェック：お顔のチェックをし、注入点にマーキングします。（施術部位のメイクは落としてください）
- ボトックスの注入：注入前に、保冷剤を使ってクーリングを行います。注入部位を消毒し、マーキングに合わせて極細の針でボトックスを少量ずつ注入します。注射後は場所によって多少凹凸が見られますが、メイクで隠れて自然と治まりますのでご安心ください。
- 注入後、通常のメイクが出来ます。洗顔、入浴、洗髪も可能です。
しかし、当日のアルコール摂取、サウナ、直後のマッサージなどはお控えください。
今回は、主に概要を説明しました。
今後、福岡の美容クリニックのボトックス治療の薬剤や、料金などお伝えしたいと思っています。
見て頂きありがとうございます。
是非、今後の参考に美容クリニックでの体験談や、施術内容について知りたいことなど何でも良いのでコメントくださると嬉しいです。
今日という日が皆様にとって笑顔あふれる一日でありますように✨
